合併20周年を迎えて ~二十歳の主張~

合併20周年を迎えて ~二十歳の主張~
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秋田県美郷町長 松 田 知 己 

 この度、美郷町は合併満20年を迎えました。みなさんでこの大きな節目を喜び合いたいと思います。またこの (かん) 、みなさんはそれぞれの想いを持って生活を重ね、私ども行政も想いを持って各般の取り組みを重ね、その結果、美郷町は確実に一体感を成長させています。この成長もみなさんで確認し、喜び合いたいと思います。

 さて、かつて某放送局主催の「青年の主張コンクール」というイベントがありました。一定年齢以上の方はご記憶があるものと思います。その後、タイトルを「青春メッセージ」と変え、美郷町が誕生した平成16年に幕を下ろしております。前段の「青年の主張コンクール」は二十歳を迎える方々を対象にした大会でした。設定されたテーマに対して論旨明快に主張を展開するその発表は、同年代の頃の自分にはとても新鮮で、感心した記憶が残っております。

 主張を展開する機会を二十歳の節目に求めたことが、この企画の肝であるわけですが、ここに節目に対する向き合い方への示唆があるように思います。一般論ですが、私たちは人生に関わる節目において、自分と向き合って評価と反省を行い、併せて将来への展望と努力の方向に思いを馳せることが求められるように思います。その節目が人生において大きければ大きいほど、思慮深く真摯な向き合い方が求められるわけですが、最初の大きい節目が二十歳の節目だろうと思います。だからこそ、この企画が長い間多くの方から支持され、多くの方の記憶に残っているのだろうと思います。

 では、次元が違う美郷町の二十歳の節目はどうでしょうか。私たちはどう向き合い、何を考えれば良いのでしょうか。行き着くところは同じではないかと思います。20年という時間経過に対する社会的評価を踏まえ、私たちは自分の努力を含む美郷町の来し方を再認識し、評価と反省を行うこと。そして、課題を踏まえつつ望む将来を描き、近づくための努力の方向を考えること。それが求められるように思います。また、そうした一人ひとりの思慮の総体、つまりは主張の総体が、美郷町の今後を規定していくように思います。もちろんその核心には、期待や希望、夢があらねばなりません。期待や希望、夢こそがすべての行動の熱源、原動力になるからです。

 この度の節目、美郷町の「二十歳の主張」をそれぞれが考える節目となるよう、そして成長していくための強い意志を持つ節目となるよう、みなさんで意義深い機会にしていきたいものです。

(広報美郷 合併20周年記念号より)

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