| 坂本東嶽(理一郎)は文久元年(1861)に千屋村小森に、父藤兵衛、母しげの長男として生まれた。 幼いころから漢文や漢詩の素養があり、10歳になった年、六郷町の熊谷松陰に師事し、儒学、和漢を学び始める。また、向学心に燃えた理一郎は、12歳で上京し、西村茂樹博士の家塾、中村敬宇博士の同人社で洋学を学んだほか、根本通 明先生の教えも受けている。ちなみに、理一郎の号「東嶽」(とうがく)は根本通明先生の号「羽嶽」にあやかったと伝えられている。 いったん帰郷し千屋簡易学校で教べんを執った後、再び理一郎は上京する。 東京では運命的な出会いも待っていた。先進的な政治・経済を学ぶため入学した慶應義塾で犬養毅と出会ったことである。この出会いによって、生涯の友として、よき政友としての契りを二人は交わすことになる。 理一郎は、明治23年(1890)29歳の時に秋田県議会議員、明治27年には衆議院議員に選出されている。しかし、優れた政治的人材が都会に集中し、地方農村が立ち遅れていくさまを憂い、代議士を辞して郷里に帰って来る。 |
| 理一郎は村づくりにあたって、原野の開発に着目して いる。これは、どの地区にも属さない原野に村の中心と なる施設を配置することによって、藩政時代の旧村意識 が抜け切らない村民感情を緩和し、村民の気持ちを一つ にまとめる意図もあったとされている。 一丈木台地を公園にし、公園下に役場、学校、公会堂、 郵便局などの公共施設を配置して村の心臓部をつくる。 さらに、ここから各地区へ向けて6本の直線道路を放射 状に配し、その両側には松・杉を植栽し、並木道をつくっ た。広々とした道路、大胆でち密な村づくりに人々は驚嘆 したという。 |
| 田園都市をこの地に |
| 農業を経済の基本に |
| 産業改革にも理一郎は乗り出した。産業技術と経済能 力の向上を図るため、千屋村農会が創立されると、その 初代会長として乾田馬耕の奨励指導に心血を注いだの である。 また、現金収入を確保するため養蚕・果樹などを奨励 したほか、福岡県より先覚的農業者を招いての農事講 話会の開催、耕地整理の着手など、常に先取的取り組 みを推し進めていった。 |
| 教育の振興について、理一郎は生涯を通じて心を砕い ている。各地区の青年に働き掛けて夜学会を興し、これ まで学んできたことを伝えたほか、千屋青年会を結成し、 農閑期を利用して討論会、演説会なども開催している。 また、青年農民養成の目的をもって勧農会を組織し、 多額の自費を投じて書籍、農機具を購入して技術習得を 助長している。 理一郎は晩年体調をくずし、一切の公職を辞して静岡 県で静養していたが、大正6年(1917)4月、57歳で帰らぬ 人となった。 しかし、理一郎の教えを受けた青年たちの手によって 「理想の村づくり」は着実に進められ現在に至っている。 私心のない高潔な人格、そして郷土をこよなく愛した理 一郎を、人々は敬愛の念を込めて「東嶽翁」と呼ぶ。理一郎の遺した心は、「東嶽精神」として今なお人々の心に息 づいている。 |
| 坂本家より町に寄贈された邸宅は、明治29年の陸羽 地震の後に建てられたものです。一部解体されてしまっ たため、当時ほどの規模はありませんが、収蔵品から 大地主であった坂本家の生活をうかがい知ることがで きます。 理一郎は文化人としても才能にあふれ、中央の文人・ 墨客とも交流があったため、書画も多く収蔵されています。また、犬養毅、大隈重信らからの書簡類は理一郎の 交友関係を知る上で貴重な資料となっています。 |
| お知らせ 坂本東嶽邸は、4月1日から平成24年3月31日まで都合により閉館しております。なお、問い合わせについては美郷町教育委員会生涯学習課歴史文化財班(電話0187-84-4040:月曜休館)までお願いします。 |
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| 村づくりは人づくり |
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| 一丈木公園 |
| 松並木 |
| 放射状に伸びた直線道路 |
| 美郷町坂本東嶽邸 |
| 訪ねてみませんか… |
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| 観 覧 料 |
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| 区 分 | 普通料金 | 団体料金(20人以上) |
| 小・中学生 | 1人 100円 | 1人 50円 |
| 一般(高校生以上) | 1人 210円 | 1人 150円 |
| 使 用 料 | |||
| 区 分 | 午 前 (9時から正午まで) |
午 後 (正午から5時まで) |
1 日 |
| 母 屋 | 1,050円 | 1,050円 | 2,100円 |
| 離れ座敷(上) | 1,050円 | 1,050円 | 2,100円 |
| 離れ座敷(下) | 1,050円 | 1,050円 | 2,100円 |
| 茶 室 | 1,570円 | 1,570円 | 3,150円 |
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| 坂本東嶽邸 |
| 展示室 |
| 邸内の茶室 |
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