コラム「風」平成30年6月

科学の心

秋田県美郷町長 松 田 知 己 
 

 日本航空㈱との連携協力協定を結んで以来、私はできる範囲でJALを利用して出張しております。悪天候による影響は稀ですし、移動時間も短く、ありがたいところです。また、窓側の席に座ることができれば、飛行機ならではの景色を楽しめる良さもあります。

その「ならではの景色」には、目線の高さの雲をはじめ、連なる山々の、河川のうねり、平野の形状などのがありますが、折々に生命感を感じます。私が一番好きな眺めは、5~6月頃の新緑期の山々で、針葉樹の深い緑と落葉樹の萌え出した緑が織りなすコントラストは「美しい」の一言。また、水を張った田んぼの輝きは豊穣を予感させ、これはこれで豊かな気持ちにさせてくれます。

 そんな美しい景観を乗客に提供する飛行機ですが、やはり基本は安全運航。航空各社とも安全運航に万全の留意を払っていると思いますが、特に機体メンテナンスには一番力を入れているものと思います。ちなみに、戦後初の国産旅客機YS-11に次ぐ国産旅客機として開発が進む三菱リージョナルジェットも、先進技術が満載されている機体ですが、デビューが延伸している理由が安全航行に関連してとのこと。なんてたって安全運航が第一ですので、技術的に修正すべきは修正して、早く世界の空を飛んでもらいたいものです。

 さてそういう飛行機について、町では身近にその世界に触れることができる機会を企画しました。学友館において、JALの特別協力による「空と飛行機の世界展」を7月1日から開催します。飛行機が飛ぶ理屈や機体の秘密などの説明はもちろん、JALキャビンアテンダントの歴代制服や国際線ファーストクラスのシート展示など、普段はなかなか目にすることができない展示を予定しております。みなさんには知的好奇心をマックスにして、ご来場いただきたいと思います。そしてこうした機会を通じ、特に子供たちには、科学の心を大きく成長させてもらいたいと思います。

 大正期に数々の記録を樹立した飛行家佐藤章が生まれ育ったこの地。科学の心は、やはり飛行機を通じても育んでもらいたいものです。
 

(広報「美郷」平成306月号より)

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