コラム「風」平成29年3月

機能の健康性

秋田県美郷町長 松 田 知 己 

 怒涛の2月でした。日中はもちろん夜の仕事も連日で、一時(いっとき)ですが内臓不調を感じました。忙中閑を意識せず、流れるままに不摂生した結果ですが、そうしたら今度は体全体にも不調が波及。「あ~あ」でした。既に不調は脱しましたので大丈夫ですが、改めて「体はシステムだよな」という、至極当然のことを再認識した先月でした。

 申すまでもなく、体は多くの臓器と部位で構成されていて、それが相互作用して一定機能を発揮しています。その一部が不調であれば、やはり全体に何らかの不調が及ぶのだろうと思います。この実感、人の集合体である組織も同じで、例えば総務部門や事業部門、研究部門など複数機能を抱え、それがシステム的に機能している組織では、一部の不調でも企業業績に影響が及ぶものと思います。

 そしてこのことは自治体も同じです。教育から福祉、住民生活から産業振興など、生活に必要な全ての機能を有する美郷町においても、どこかの分野で機能の不具合があると、それは町としての健全な機能発揮に繋がらないように思います。もちろん、その機能の一部を支える公共施設も同様です。躯体はじめ電気設備や給排水設備など、施設の構成要素がそれぞれ順調に機能しなければ、施設利用時の快適感は保てません。施設の健康を維持するには、やはり施設の各機能のメンテナンスが必要で、そのため私どもは、折に触れて施設修繕や大規模改修などを行っているわけです。

 現在改修中の公民館もそのためです。美郷町に必要な集会機能の代表施設として、これまで多くのイベントを行ってきましたが、築20年を過ぎ、耐震を含む内部改修に着手しました。その改修が3月で終了いたします。ご不便をお掛けしましたが、今まで以上に快適にご利用いただけます。なお、今後に外壁等の改修が残っておりますが、利用制限の予定はありませんので、どうぞご安心ください。

 3月22日、そのこけら落し的イベントを行います。町在住のトランペット奏者、田中泰子さんによる記念演奏です。素晴らしい演奏を、リニューアルした公民館でお楽しみいただきたいと思います。

(広報「美郷」平成29年3月号より)

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