コラム「風」平成29年2月

他人事と自分事

秋田県美郷町長 松 田 知 己 

 昨年の暮れ、ある団体の総会で東京に出張した際の夜、久しぶりに厚生労働省美郷支部(美郷町に派遣された4名の厚生労働省職員)の面々と一杯飲んできました。時節柄ミニ忘年会となりましたが、国に戻っても美郷町を気にしてくれ、何かあればお役に立ちたいとの言葉に、とてもとても気持ちが温かくなった忘年会でした。

 そして後日、早速の実践。全国紙に「美郷のミズモ」が掲載された由で、ある職員がその紙面を役場宛てに送ってくれました。付録紙掲載なので、秋田では無いかも知れないということでした。他人事でなく美郷を気にしてくれる気持ち、本当に嬉しいです。改めて「縁」を考えるとともに、その有難さを噛み締めるところです。

 さて私たちは、こうしたさまざまな縁に囲まれて過ごしております。そしてそれは、美郷町も同じです。いろいろな縁で事柄が動いております。その一つが東京オリンピック関連ですが、発端は一昨年、タイ王国のバドミントン選手が合宿したこと。それが縁でホストタウンに登録され、その後、駐日タイ大使閣下がご来町。昨年末にはリリオスが東京オリンピック事前合宿ガイドに掲載され、先月はタイ本国バドミントン協会会長もご来町されました。一つの縁からのこうした動き、どうか実を結んでもらいたいと願っております。

 ところで、なぜ美郷町が東京オリンピックを意識するのかですが、それは国内開催という得難い機会を千載一遇の機会として、町づくりに繋げていきたいからです。スポーツ振興はもちろんのこと、教育も含む国際交流や物産交流などにも広がる可能性、大いにあると思います。そして東京オリンピックも、他人事でなく自分事として認識できることで、きっと身近な祭典に感じられるものと思います。その結果、それが美郷町を語る事柄として記憶に留まり、ひいては美郷町への誇りや愛郷心にも繋がっていくものと信じております。

 ということで、みなさまにはこうした動き、他人事ではなく自分事としてご理解いただけますようお願いいたします。タイ王国と美郷町、きっと何かが生まれます。「PPAP」的に・・・。

(広報「美郷」平成29年2月号より)

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