平成29年1月 新年のごあいさつ

新年のごあいさつ

秋田県美郷町長 松 田 知 己  

 新年おめでとうございます。町民みなさまには、昨年を静かに振り返りつつ、「あんなことがあった、こんなこともあった」と感慨に浸るとともに、「今年はこんなことをやってみたい、こんな年になってほしい」と、期待と希望を持って新年をお迎えのことと存じます。私も、引き続き町長職に選んでいただいた昨年を振り返りながら、重い責任の着実な履行のために、今年もがんばろうと決意を新たにしているところです。

 さて、私たちの体が自律神経の働きによって調整されていることは、みなさまご存じのところです。その自律神経には交感神経と副交感神経があり、交感神経は活動や緊張、副交感神経は休息や弛緩の際に働いていると言われております。大事なことはこの2つの神経がバランスよく作用することで、その結果、私たちの体は良好に維持されるということです。相反する機能を有すること、そしてそれがバランスよく作用すること、いかに大切かを示す一例です。

 実は、みなさまの共有財産、美郷町のラベンダー品種「美郷雪華」も、同じように相反する効能を有しています。昨年の星薬科大学特任教授塩田清二先生の研究で、美郷雪華には集中力を高めるとともに、ストレスを回避できる可能性があることが判明しました。相反する効能を有する珍しい品種として、アロマ関係者に徐々に認識が広まっているとのことです。別の切り口となりますが、相反する機能を有することの意義や価値を実感するところです。

 そこで改めて、地域の相反機能について考えてみます。結論は、地域もやはり同じであるということです。地域には、対極にある実態、安息と刺激の両方を内包することが大切で、安息しかないのもだめ、刺激しかないのもだめ、両方がちょうどよく存在することが求められると思います。結果的に、地域の魅力とは、地域での生活にメリハリを感ずることであり、安息と刺激が「ちょうどよい」バランスで作用することではないかと思うところです。

 そして美郷町。こうした町の姿をめざしてまいります。そのため、今年も安息に繋がる行政実態となるよう、堅実な実務推進にがんばってまいります。また、刺激も存在する地域となるよう、特徴ある取り組みに意を払ってまいります。みなさまには、こうした認識で臨む今年の取り組みに、引き続きのご理解とご協力、そしてご参画をお願い申し上げ、新年のあいさつといたします。

(広報「美郷」平成29年1月号より)

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