コラム「風」平成27年7月

 「プレミアム」の意味 

秋田県美郷町長 松 田 知 己 

 某飲料メーカーに「プレミアム〇〇〇」というビールがあります。ビールを飲まれる方は「ああ、あれね」とすぐ分かると思います。多くの商品が生まれては消えていくビール戦国時代の中、高い評価を得ているように思うビールです。私も「お気に入り」のビールの一つで、たま~に飲んでいます。

 小売酒販店に育ったためですが、私は未成年でも、味は知らなくても(本当か?)ビールの評判は知っていました。そのメーカーのビールは、その当時、おいしくないとの評判で、私はその認識を引き摺り、実はずっと飲んだことがありませんでした。しかし、前述のビールが発売され、口コミで「うまい」との話を聞き、実際飲んでみたら「こりゃうまい!」。加えてネーミングがグッド。「プレミアム」という言葉は、割増あるいは高級という意味らしいですが、語感が魅力的です。日常生活の中に、「手の届く豊かさ」を求めたい現在の消費者心理を、 上手 くくすぐります

 さて、その「プレミアム」という言葉を冠した商品券が、先月二十日から販売されました。地方創生の一環として県内各市町村で展開されておりますが、その中で最もお得なのが美郷町。一万円のお金で一万三千円分の利用ができます。その目的はずばり消費喚起。それによって地域経済の動きを良くするとともに、心理的にも前向き観、豊かさ感を生もうというもの。ご購入された方々にはその目的を正面で受け止めてもらい、通常より少し豪華な消費に心掛けてもらいたいと思います。ちなみに今回の商品券は、商品購入だけでなく各種代金などにも幅広く利用できます。配布済のチラシをよくご覧ください。

 暑い日が続きます。夕暮れ時に「プシュ」という音が聞こえてきそうですが、美郷は日本酒乾杯条例の町。美郷雪華酵母の日本酒「雪み・月み・花み」が販売されたところですし、ここは商品券で三本まとめ買いし、キリッと冷やして飲み比べるなど、ちょっとプレミアムな気分になってもらいたいところです。もちろん「美郷雪華酵母の酒粕商品で使用」、これも「あり」です!

(広報「美郷」平成27年7月号より)

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