コラム「風」平成27年1月

新年のごあいさつ

秋田県美郷町長 松 田 知 己 

 新年おめでとうございます。皆様には、豪雪から始まった年明けから国政選挙が実施された年末までを振り返り、改めて振幅の大きい一年だったことを再確認されるとともに、新たな展開を期したい今年に大きな希望を見いだしていらっしゃるものと存じます。

 私としても、美郷町にとりまして大きな節目だった合併10周年を無事に迎えるとともに、各般の取り組みが比較的順調に推移した昨年を振り返り、改めて皆様に感謝し、今年も着実な町勢発展を期したい意欲を確認しているところです。

 ところで、皆様は放浪の俳人「種田山頭火」をご存知でしょうか。その作品の一つに次のような句があります。「分け入っても 分け入っても 青い山」。九州 をはじめ中国、四国を中心に放浪し、数多(あまた)の句を詠んだ山頭火。この句に詠まれた風景や込められた心情、とてもよく理解できますし、共感できま す。歩いて、歩いて、一山越えてもなお続く青い山。何か、私たちの生活あるいは人生の積み重ね方にも通ずる、奥行きを感じる句です。

 そして美郷町、10年前にやはり青い山に分け入りました。はじめから合併の特例期間である10年間を節目の期間として意識し、それまでに合併町としての課題 を何とか解決しながら、一山を越えたい思いでがんばってきたところです。おかげさまで皆様のご理解とご協力のもと、公共施設再編や学校再編など大きな課題 はほぼ解決し、概ね一山越えた感があります。改めて感謝を申し上げます。一方、次なる新たな青い山も実は目の前に聳(そび)えています。その山への対応が まさに今、求められております。

 目の前の青い山は、地方交付税の漸減(ぜんげん)という山ですし、残念ながら減少していく人口を踏ま え、限られた財政の中で制度や公共施設をどう維持し、町づくりをどうするのかという山でもあります。「のほほん」とした気持ちではなく、覚悟を持って臨ま なければ分け入ることのできない山です。でも、必ずや分け入って越えていかなければならない山でもあります。

 そのためにも今は、大きな 節目を経ての連帯感や価値観、改めて確認しておくことが必要です。その上で、もう一山をしっかりと越えてみせる意志と気概を皆様で確認し合いたいと思いま す。そのことが、内外に向けて安定感と意欲ある美郷町の姿の提示につながり、ひいては美郷町の発展に必ずや繋がると私は信じております。青い山は、分け 入っても、分け入っても、なお続いています。今年もみなさんでがんばってまいりましょう。

(広報「美郷」平成27年1月号より)

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