明けましておめでとうございます。皆さんにはいろんな出来事があった昨年を振り返り、改めて一年の重さを実感するとともに、清々しい期待と決意をもって今年を展望されているものと存じます。私も、いろんな事柄を乗り越えて一つ齢(よわい)を重ねたことを自信に、今年一年を展望しているところです。

　さて昨年は皆さんご存知のとおり、美郷町にとっては大きな一年でした。皆さんのご理解とご協力のもと、「美郷町公共施設再編計画」に基づく役場庁舎や公民館、保健センターの統合や空いた役場庁舎の他団体への貸与などを実現したほか、「美郷町学校再編計画」に基づく六郷東根小学校の統合など、行政基盤の根幹に係る体制整備を推進した年でした。また、町づくり施策としても、平成22年度から5ヵ年間の町総合計画「後期基本計画」をスタートさせ、5つの戦略プロジェクトを中心に地販地消「行灯(あんどん)」の設置や緊急時に備えた「みさと安心パック」の配布、C.W.ニコルさんを迎えた「水の郷シンポジウム」や子供たちのミュージカル観劇の開催など、美郷での生活に充実を感じていただく施策などでも、一定の意義を持つ年でした。

　こうした流れを踏まえた平成23年は、引き続き「住み良さの実感」を求めて各般にわたり施策を展開してまいりますが、まずは公共施設再編計画に基づき、より充実した図書環境の構築に向けた図書室の学友館統合と学友館の改修に着手したいほか、学校再編計画に基づく美郷中学校の開校準備や統合により空いてくる小・中学校の活用方途の明確化、そして町内に3ヶ所ある温泉の今後のあり方についても明確化してまいります。また、現在の状況を踏まえて、農業や商業、工業それぞれで元気の出る取り組みを推進したいほか、名水百選の地域が美郷町に集う「全国名水サミット」の開催や大田区との交流拡大による地域活力の向上などにも力を注ぎたい考えです。さらに、道路などの整備や学童保育の学年延長に向けた取り組み、ワクチン接種も含めた健康対策など、皆さんに要望されている施策にも取り組む所存です。

　もちろん、こうした取り組みにはそれを支える財源をセットで考える必要がありますので、財政の将来も見据えた認識のもと、美郷の身の丈を意識した展開を基本に取り組んでまいります。こうした姿勢のもと、引き続き美郷の発展に向けて、今年も持てる最大限の力を全職員とともに発揮し、がんばってまいりますので、皆さんにはご理解とご協力をお願いいたします。

　「ダイヤモンド・ダスト」。あの輝きは厳しい冬しか見ることができません。「この環境だからこそ輝ける要素が美郷にもある」と私は信じております。