コラム「風」平成21年10月

いいもんはいい

秋田県美郷町長 松 田 知 己 

 稲刈り後のこの香り、いいもんです。理屈なしに心豊かになります。まさに物心両面で豊穣の秋です。「農村に生まれて良かった〜」と感じますが、みなさんはいかがですか?

 しかし、改めて「本当にいいもんは飽きずにいい」と思うわけですが、最近、音楽分野でもそう感じることがありました。皆さんもご存知の「ザ・ビートルズ」についてです。

 私は、兄の影響で小学校5年生あたりからビートルズを聴きはじめ、中学時代には海賊版レコードを含むグッズを集め、文化祭ではにわかバンドで曲を演奏。高校時代にはビートルズのファンクラブに加入するなど、自称ビートルズ小僧でした。

 先般、そのビートルズのCDが最新技術でリマスターされました。迷いながらも購入してみましたが、やっぱり何回聴いても「いいもんはいい」わけです。飽きないわけです。

 ファン心理としては、この良さをできるだけたくさんの人と共有したいと思うわけですが、このことは何もビートルズだけではありません。前述の稲わらの香りもそうですし、今月、町が合併5周年を記念して企画する「永田萠の世界」展もその一つです。

 永田萠さんと美郷町とは、ここ4年ほどの中で、学友館に著書の絵本を御寄贈いただいたり、小学生に読み聞かせをしていただいたりなど、交流を重ねてきております。そしてこの度は、秋田県内で初の原画展を「学友館」で開催する運びとなりました。

 永田さんの絵は、デリケートなカラーインクを使って制作されており、人柄が滲み出ている柔らかな画風の作品には、多くのファンがいらっしゃいます。神戸市には常設美術館があるほか、全国各地の美術館でも原画展が開催されております。町民のみなさんには是非ともこの機会、学友館に足を運んで本物を見ていただき、「いいもんはいい」という感覚とともに、悩み多き時代だからこそ、心潤う時間を共有していただければと思います。

 私としては、これまでも、そしてこれからも、美郷がめざすべき町の雰囲気は、まさに永田さんの絵を見て感じる心豊かな情感と同質・・・と思っております。

(広報「美郷」平成21年10月号より)

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