コラム「風」平成20年11月

もう一度

秋田県美郷町長 松 田 知 己 

 松山千春さんの歌ではありませんが、「め〜ぐる、めぐる季節の中で」、もう冬の足音がかすかに聞こえてくる頃となりました。風の冷たさに「嫌だなあ」と思う反面、おでんが美味しい時期ですので、おでん好きの私にはプラスマイナス・ゼロというところです。

 そこで思い出しました。そう言えば昨年の十月、民泊した京都の国体選手にきりたんぽとおでんをご馳走したなあと。残念ながら試合に負けてしまい、集落全体で送別会を催(もよお)した後に、「明日は京都に帰るんだから」と家内が準備したきりたんぽと自慢のおでん。それからもう一年です。時の流れの早さを実感します。その中で、仙台の実業団に就職した選手からは、何かの折に家内にメールが来たり、仙台で会ったりなど、僅か三泊の縁でしたが、出会いとはおもしろいものだとつくづく思います。

 さて、今年の国体は大分でした。残念ながら県選手団は芳(かんば)しい成績を上げることができず、某紙では「昨年の成果はいずこに」などの記事が掲載されておりましたが、成績が国体のすべてではありません。県選手が開催地において精一杯がんばり、成績は別にして地元の方と交流を図り、結果、秋田県に好印象を持ってもらうことも国体選手の大切な役割ではないかと思うからです。少なくとも私は、民泊以来、以前に増して京都を好きになりました。ですから、試合結果だけにとらわれないでもらいたいと思うところです。

 ということで、「国体にはいろんな側面とたくさんの意義がある」と私は思っておりますが、そんな側面と意義を皆さんに更に考えてもらいたい意味で、町では今年、自転車競技とバドミントン競技の国体記念行事を準備しました。自転車競技はプロ競輪選手の協力のもと、先月終了しましたが、バドミントン競技は、今月三十日にリリオスで実業団の日本リーグを開催してもらいます。たくさんの方に観戦してもらいたいため、無料です。

 どうか一流選手のプレーに「もう一度」興奮してください。そして昨年の熱気を思い出して下さい。因(ちな)みに私は今、竹内まりやの「もう一度」を聴いて原稿を書いています。

(広報「美郷」平成20年11月号より)

このページに関する情報