コラム「風」平成18年6月

努力と成果

秋田県美郷町長 松 田 知 己 

  田植えもほぼ終わり、木々の新緑と合わせて見回すと、全体が緑に包まれる頃となりました。ピアニストの村松健さんのアルバム「グリーンソート(緑の想い)」にある爽やかなメロディが頭の中に流れてきますが、うっとうしい梅雨までの間、この爽やかさを楽しみたいものです。

  さて、これは同じ爽やかでも別次元のものです。先月、サッカー・ワールドカップ・ドイツ大会の日本代表が発表されましたが、選ばれた多士済済の選手のコメント、実に晴れ晴れと爽やかでした。その表情は、これまでの並々ならぬ努力が「日本代表」という成果に繋がった満足感と、ドイツでの活躍に向けた意欲を表していました。

  「努力にふさわしい成果」。言うまでもなくすべてに共通することです。行政においても様々な取り組みにおいて、良い成果を得ている事例もあれば、思ったような成果を得ていない事例もあります。前者はいい訳ですが、後者については、目指す成果のためにもっと努力が必要な事例です。そしてその努力には、行政のみならず関係する方々が一体となって、「一緒に努力する」意識喚起も必要だろうと思います。

  この度、その一例として町では、「広報美郷」や町ホームページに有料広告を掲載する取り組みを実施することにしました。これは商工業の方々の意欲喚起を促しながら、一体となって商工業振興に繋げたいために取り組むものです。地道な努力はいずれふさわしい成果に繋がると信じております。たかが広告と言われそうですが、されど広告です。広報は町内全戸に配布されますし、毎月発行されます。一定の制約はあるものの、意欲があれば活用の方途も様々考えられます。広告の持つ力を侮(あなど)らず、期待を持って掲載してもらいたいと思います。制度開始は七月の予定で、詳細は先月号で紹介しておりますので、どうかご活用ください。

  現在、県をはじめ市町村でも有料広告掲載の事例がありますが、美郷も他の市町村に負けず劣らず、効果的な取り組みになるようにしてまいりたいところです。

(広報「美郷」平成18年6月号より)

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