コラム「風」平成18年3月

早め早めの対応

秋田県美郷町長 松 田 知 己 

 除雪作業から解放される3月に入ります。身も心も軽やかになりますが、しかし気はまだ抜かれません。気の緩みに風邪はすばやく入り込みます。もしも、罹(かか)ったなと思ったら、「早め早めの対応」(どっかで聞いたことあります?)に心掛けましょう。

 さて、早め早めの対応が功を奏すことは、風邪引きだけではありません。自分の経験上、行政制度の変更への対応も、早ければ早いほど確実に細かい所まで目が届き、円滑な移行が可能となるようです。もちろん、その中には農政分野も含まれます。

 農家の皆さんは既にご存知のとおり、平成19年度から農政の大転換と言われる品目横断的経営安定対策が展開されます。この対策のポイントの一つは、国の助成金を受けることができる農家と受けられない農家がはっきり分けられるということです。受ける側に回るには、その要件を備えるようにしなければなりません。

 受ける側には、担い手農業者あるいは組織として、一定の面積規模が求められます。原則として個人の場合は4ヘクタール、組織の場合は20ヘクタールです。受ける側に回りたいものの面積規模が小さい方々は、集落等で営農組織等を立ち上げることが必要となります。

 こうした組織の立ち上げには、やはり早めの対応が肝要です。関係者の意思確認や意思統一、そして事務調整に時間が必要だからです。

 町としては、この度の対策内容の説明など、集落等からの求めに応じて迅速に対応するよう、先般、関係機関と「集落営農化等支援チーム」を設置しました。早め早めの対応を旨に役場の農政課等にご連絡を下さい。チームが参上いたします。そして地域の農業振興の観点も踏まえ、どうか助成金を受ける側になっていただきたいと思います。

 いずれ、対策の核心は農業経営の体力強化です。体力づくりは何と言っても「やる気」が第一ですので、気持ちも新たに皆さんでがんばっていきましょう。私たちもがんばります。

(広報「美郷」平成18年3月号より)

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